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第10回懇話会会議録(平成20年8月12日)

※このページでは一部ローマ数字を使用していますが、アラビア数字に書き換えて掲載しています。

第10回 自治基本条例市民懇話会 会議録(要旨)

  • 日時:平成20年8月12日 火曜日 午後6時30分から午後8時
  • 会場:雪あかり館
  • 内容
    1. 会長あいさつ
    2. 「ふるさと納税に関するアンケート」協力お礼と意見交換】:市総務課長
    3. 報告
      1. 第9回懇話会の概要について報告及び配布資料の説明 :事務局
    4. 議事
      1. 条例に盛り込む項目、内容について
    5. その他
      • 第9回懇話会の開催日程と検討事項

懇話会開催前に「ふるさと納税に関するアンケート」協力お礼と意見交換

【市 総務課長】
9月議会でのふるさと納税条例提案に向け準備中、条例制定・全国発信にあたって市民の皆さんの声を聞くためアンケートを実施。
アンケートに記入していただいて、意見、提言、質疑があればお聞かせ願いたい。
【委員】
名寄市の情報が非常に少ない。この懇話会でも市のホームページが閲覧する側の立場に立っていないと言われている。情報発信を上手にしなければ、市外で暮らす人たちにとって「ふるさと感」というものが味わえないのではないか。ふるさと納税が全国的な動きになっているなかで、差別化を図ったり効果を上げるためには情報発信が一番大切だと思う。

議事

【会長】
今日配付した構成内容案ですが、前文と前回の意見をふまえて基本理念と定義について修正しています。
まずこの修正点について意見交換をさせていただきたいと思います。
次に「地域自治」をどのように取り入れるかということについて検討したいと思います。

(1)条例に盛り込む項目、内容について

(1)前回の意見をふまえた構成内容案の修正について
1 「前文」について
  • 修正箇所(1)※基本理念の一つの柱に団体自治について表しており、前文では重複を避け簡潔な表現とした。
    • 修正前:また、名寄市は、独立した自治体として、国や北海道とも対等な立場で、主体的にまちづくりに取り組む自治・自立の理念を持つことが必要です。
    • 修正後:また、名寄市は、独立した自治体として、主体的にまちづくりに取り組む自治・自立の理念を持つことが必要です。(「国や北海道とも対等な立場で、」を削除)
  • 修正箇所(2)※前後の文章から文脈を整えた。
    • 修正前:そして名寄市が、地球上のすべての人類の幸福と平和に寄与するまち、新しい時代にふさわしい地域社会の模範になることをめざします。
    • 修正後:そして名寄市が、地球上のすべての人類の幸福と平和に寄与するまちになり、このまちが新しい時代にふさわしい地域社会の模範になることをめざします。(「になり、このまちが」を追加)
  • 修正箇所(3)※前後の文章から文脈を整えた。
    • 修正前:私たちが、このようなまちづくりをすすめるためには、このような基本理念に基づいて、市民と市、市議会がまちづくりに必要な情報を共有すること、…
    • 修正後:このような基本理念に基づいて、私たちが、このようなまちづくりをすすめるためには、市民と市、市議会がまちづくりに必要な情報を共有すること、…(文中の「このような基本理念に基づいて、」を文頭へ移動)
【会長】
修正点について、ご意見をいただきたいと思います。
【会長】
前文については毎回修正しておりますが、現時点ではこうした内容にしておきたいと思います。
2 基本理念について
【会長】
地域自治に関して、一つの柱として追加しています。この点については後の議論をふまえて整理したいと思います。
3 定義について
【会長】
「まちづくり」の定義ですが、前回の意見をふまえて「公共的な活動」の表現を「住みよいまちを実現するための市民活動の全体」と市民だけではなく「市政も含めて」という表現に修正しました。
次に「コミュニティ」ですが、地域をより良い生活の場にすることを目的とした組織に限定するのではなく広い意味で捉えたほうが良いとの意見をふまえて修正しています。
【会長】
ご意見があればお聞かせ願いたいと思います。
【会長】
前回の意見をふまえての修正ということで、今の段階での整理とさせていただきます。

(2)「地域自治と学習」について

【会長】
次に「地域自治と学習」について整理したいと思います。前回の資料からは地域自治と学習機会の確保という二つの要点があるという感想をもちましたが、委員から再度、内容について説明をいただきたいと思います。
【委員】
市民が主体を理念とし、市民の立場、目線から考えると小さな地域のコミュニティによる活発な活動が地域の活性化につながるだろうということ。地域コミュニティのなかでまちづくりが真剣に論じられるということが一番大事なことで、その学習を支援する制度なり、たとえば会館の整備などの支援策というのが保証されていることが大事だと思って提案しました。それを条例にどのように取り込んでいくかという議論になると、おさまりの良い整理がつけばと思っています。
市民が意見を発する際や活動するときの合意形成が必要で、そうでなければ声が大きな人の意見が全体の意見になってしまう。たとえば町内に街灯を一つつけるにしても合意形成の場を確保することが大事だと思います。
それから、市が進めている地域連絡協議会。これが町内会の統廃合のように捉えられるのではなく、大事なことは何かということをこの条例でしっかり担保しておかないと町内会の崩壊に繋がってしまうのではないかとの危惧を持っていますので提案させていただきました。
条例で整理するとすれば、理念として整理するのが良いのか、具体的な項目として示すのが良いのか議論していただければと思います。
【会長】
今の説明に対して、質疑、意見などありませんか。
今の説明のなかにはいろいろな要素が入っていると思いました。まず、地域の自治を尊重するということ。一人ひとりが自治に加わるということだと思います。
最後の説明にあった市が進めている地域連絡協議会。町内会を小学校区域で束ねて、一方では合併のときの約束である地域自治区というものもある。そうした方向性をこの条例のなかに示すかということもあります。
【委員】
方向性を示すことはないと思います。
地域での自治ということがしっかりと根付けばそうした仕組みはできてくると思います。これからも市町村合併は進むと思いますが、このまちづくりの基本条例がゆるぎないものであれば吸収されるだとか、地域が疲弊するだとかではなく、地域のコミュニティがしっかりしていれば地域の文化も守られるし地域は衰退しないということ。そうしたことが一番大事だということを市民がこの条例を通じて確認できれば、地域を守るということを示すことができると思います。
【会長】
コミュニティの単位がどうであれ、地域コミュニティが大事だということですね。
【委員】
小学校単位の組織づくりは進んでいるのですか。
【事務局】
地域連絡協議会設立に向けての準備会を立ち上げていただいています。
【委員】
この条例の内容によって、小学校区域の組織づくりを変えるということにはならないのですね。
【会長】
町内会であっても地域連絡協議会でも条例と整合が図られることが必要だと思います。現実として市では地域連絡協議会の組織づくりを進めているということですが、その良し悪しは別にして、地域の自治を進めるための組織だと思います。
構成内容(案)に「コミュニティ」とは、町内会など、住んでいる地域をより良い生活の場にすることに関わる自主的に結ばれた多様な組織をいう。と定義しましたが、不都合はないと思います。
【委員】
小さな地域から盛り上げていこう、小さな輪から大きな輪にしていこうということだと思います。以前の町内会活動はまちづくりに対して大きな役割を担っていたと思いますが、少子高齢が進み、町内会活動が衰退していると思います。そうしたことを考えると活動団体は大きくなったほうが良いと思いますし、考えていかなければならないと思います。
【会長】
ここで構成内容(案)の「2基本理念」をご覧いただきたいと思います。これまでは「住民自治」と「団体自治」の二つを柱としていましたが「地域自治」という考え方を新たに加えました。自治体内であっても各地域の自治を尊重しなければならないということを表しています。
問題は地域自治の理念を具体的な項目としてどのように示すかです。
『地域の自治』に関しては、3ページ「4まちづくりの基本原則」と4ページ「6基本原則に基づくまちづくりの推進」の「1市民参加」で、市民参加においては、住んでいる地域にかかわらず平等な権利を有する。と追加しました。また、5ページの「連携・協力」では(コミュニティ支援)の項目で表しました。
『学習機会の確保』に関しては「4まちづくりの基本原則」で学習する場の保証、「6基本原則に基づくまちづくりの推進」の「2情報共有」で(市民の学習環境の整備)の項目を新たに加えています。これらの点についてご意見をいただきたいと思います。
「6基本原則に基づくまちづくりの推進」の「2情報共有」(市民の学習環境の整備)について
【副会長】
学習の場に関しては、市として、しなければならない。という義務の表現よりも地域からの要望に応えるとの表現が良いと思います。
【委員】
場所、建物というよりは学習する環境、たとえば講師を呼んで話を聞くにしても経費を支援するというイメージを持っています。「学習の場を整備しなければならない。」というのは場所の整備に限定されやすいと思います。
【会長】
表現も含めて検討が必要だと思います。
「4まちづくりの基本原則」の内容について
【委員】
基本原則と具体的な項目についてですが、3ページ「4まちづくりの基本原則」では「1市民参加」に学習する場の保証が置かれていて、原則に基づく項目では5ページ「2情報共有」で述べられています。
【委員】
学習する場の保証は、3ページ「4まちづくりの基本原則」「1市民参加」ではなく「2情報共有」に位置づけてはどうでしょうか。
【会長】
「学習する環境を整えることに努めなければならない」という主旨にして「2情報共有」に位置づけることにしましょう。
【委員】
前回から感じていることですが、「学習」という表現について抵抗感を覚え、言い換える言葉を捜していますが見つかりません。
【会長】
現在「学習」という言葉は「生涯学習」というように主体的に使われています。つまり自分から学ぶというイメージです。「学習」という言葉に抵抗感を持つかたがいらっしゃるかもしれませんが、受動的な意味でなく能動的な意味で捉えることができると思います。
【委員】
地域で学習することが地域自治につながって、それが名寄市のまちづくりにつながっていくということを表現できないかと思っています。
【会長】
地域自治と学習を結びつけるということですね。
【委員】
理念では示されていると思いますが、各地域で地域のことを学習することが地域のことを考える、地域自治につながる。それで地域で学習する機会を設けて学んでいきましょうという内容で、地域自治を担保していくという捉え方ができないかなと思っています。
【会長】
基本原則では端的に「まちづくりのために必要な知識を得るための学習する機会」としていますが、少し広い意味になってくると思います。
【委員】
前回配付の「地域自治の推進(地域自治と学習)」に市民一人ひとりが名寄のまちづくりを担うとともに自分が暮らす地域の自治も含めて捉える視点で「地域自治」の役割を認識し、将来に向けて守り育てる。と書いてありますが、このことをよく考えることが大事だと思います。
【会長】
内容が詰まっていて一言で言い表すことが難しいということだと思いますが、2ページ「2基本理念」では「市及び市民は地域単位の住民活動によるまちづくりを尊重し、これを守り育てなければならない」としましたが、ここでは学習環境を整えるという内容も含まれていると考えることができます。
【委員】
地域のことをみんなで考えることが大事だということだと思います。
【会長】
「これを守り育てなければならない」と書いていますが、守り育てるためにはどうしたらよいか、具体的には学習機会を保証することだと思います。
【委員】
市がそうした場、機会を保証したとして市民がその環境をどう活用するか、何を話し合い、どうしなければならないか。ということが求められると思います。
【会長】
皆さん、なにか良いアイディアはないでしょうか。
【委員】
「学習」を「学ぶ」と言い換えてはどうでしょうか。
【会長】
「学ぶ」は受動的に捉えられやすいと思います。
【委員】
他の委員が「学習」という言葉に抵抗感がなければかまいません。
【会長】
市民の知識のなかで、身近な地域のことをみんなで話し合おう、そうした気持ちが基本になければならないということを言いたいのだと思います。これは、市に対するものではなく市民に対する要求だと思います。環境を整えることは市の役割として整理ができますが、市民の役割として盛り込むことは難しそうですが。
【委員】
学習する場を保証しなければならない。という表現は市に役割を一方的に押し付けることになりますが、市民もその役割を共有すべきだと思います。また位置づけも「2情報共有」ではなく「1市民参加」でよいのではないでしょうか。
【会長】
確かに市民参加のための知識、情報だと思いますし、情報を共有しないと市民参加が難しいということになると思いますが、「2情報共有」という項目がありますので、そこに位置づけたほうが良いかなと思います。
「2情報共有」に関して
【委員】
3ページ基本原則「2情報共有」で示されている情報は市政に関する情報として市が行政施策を進めるための情報という意味で使われていると思います。広義ではなく狭い意味で使われているので先ほどの「必要な知識を得るために学習する環境を整える」を「2情報共有」の項目で整理することに違和感があります。
【会長】
逆に「2情報共有」の内容として市政に関する情報だけでよいのかということもありますので広い意味での情報共有にするために位置づけてはどうでしょうか。
現状としては市が情報を持っていて、それを共有するためには公開してもらわなくてはならないということで、市政に関する情報についての記述がまずありますが、まちづくりに関する広い意味での情報を市民が主体的に身につけたいという内容が加えられることによって情報の意味が広がって良いのではないかと思います。
【委員】
大型店が進出する際のことですが、市は情報を公開していないという人がいました。大型店進出がもたらす悪影響ばかり情報を配布して、地域にもたらす効果に言及しないという主旨でした。
ですが、市がありとあらゆる情報を提供できるかというと無理な話で市民であったり、議員が判断するために考えることが大事でその判断は立場であったり、住む地域であったりで違うと思いますが、そのなかでなにが大切かということをきちんと議論していくことが重要だと思います。
情報を提供するということは、行政には限界があると思います。一定の方向に進もうとするとなおさらそうなると思います。そのときに市民が知識としてあるいは情報として的確な判断をするための根拠を持つことが大事だと思います。
市民が望めば判断するための知識を習得したり、情報を収集することができるための場、機会を確保してほしいし、市民がそういう気持ちになることを望んで「地域自治と学習」という提案をしました。
【会長】
情報共有の内容として市側からの情報提供による共有だけでなく市民の側から求める情報共有ということだと思いますし、考え方を盛り込みたいと思います。
【委員】
市がありとあらゆる情報を公開できる状態であっても、請求された情報だけを公開すればいいのかということもありますし、市民が欲しい情報は何だと言われてもわからないわけで、請求された情報を公開することはもちろんですが、市民が学ぶという環境を整備することが必要だと思います。
【会長】
市には情報公開条例がありますが、そこには情報を請求するための手続きや公開できる情報について定められていてこうした情報がありますよといった積極的に提供するための条例ではありません。委員の発言のとおり、市民はどういった情報があるのかわからないわけですから請求のしようがないこともあって、情報共有というからには市民にとって価値のある情報を把握していくことが必要で、そうした内容を盛り込みたいと思います。具体的にどう盛り込むか、皆さんにも考えていただきたいと思います。
【会長】
皆さんから何かご意見ありませんか。
【委員】
学習する機会とともにまちづくりの支援制度が必要だと思います。たとえば町内会からの代表者で構成するまちづくり委員会といった組織を作って、まちづくりを進めていくことも制度として取り入れてはどうかと思います。
【会長】
まちづくり委員会のテーマとしてはどんなことが考えられますか。
【委員】
そうした組織を学習する場のひとつと考えてはどうか。これまでのように町内会活動が活発であれば、そこが一つの場であったと思います。
【委員】
今の町内会は町内会を治めるための組織だと思うので町内会からまちづくり組織の委員を輩出して、まちづくりを考えることができるような環境を作れれば良いと思います。
【会長】
町内会単位、小学校区域にこだわらず大事なことは地域コミュニティという自主的な活動をどう盛り上げていくかだと思います。この条例では地域での活動が大事だということを盛り込んで、どういう単位でなければならないと限定するべきではないと思います。
【会長】
大事な内容ですが次回の懇話会で地域自治と学習についてまとめたいと思います。
まず方向性を見出したうえで具体的な内容を固めたいと思います。そのあと具体的な項目に進んで、市民意見を聞くための素案をまとめたいと思います。
【委員】
市民へのPRや意見を聞く手段として、ピヤシリ大学、公開講座、東小コミュニティカレッジ、老人クラブ、名寄市老人クラブ連合会などの会合を利用したり、毎月半ページの市広報だけでなく別刷りでのPRも良いと思います。
【会長】
具体的なプランが提案されましたので、事務局とも相談して次回に検討したいと思います。

その他

次回開催を9月2日 火曜日として懇話会を終了した。

お問い合せ・担当窓口

総合政策部 地域課題担当

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